■茶園の中のバンガロー
スリランカでは、ひとつの茶園の中に1,000人以上の人たちが働いている所もあり、その家族も含めると3,000人〜4,000人の人達が茶園で生活をしています。広大なお茶畑の中に、学校、病院、教会や寺院などもあり、生活の全てがそこにそろっています。茶園で育った子供達のほとんどが、茶園の仕事につき、大人になってもそこで暮らしています。
茶園のエリート社員ともいえるマネージャーのバンガローは、イギリス植民地時代の名残が残る洋風の美しい建物が多く、室内にある家具や調度品なども、「南国のアジア」とは違う雰囲気です。料理・掃除などそれぞれのお手伝いさんがいて、用事があるときは「呼び鈴」を鳴らすと来てくださるといった具合です。なぜか、お手伝いさんは男性ばかり、女性のお手伝いさんの姿は見かけませんでした。
意外なのですが、マネージャーは単身赴任の方が多かったです。マネージャーのお子さまは、茶園の中の学校には行かず、都心のプライベートスクールに通うため、家族は町で生活し、お父さんだけが山の中の茶園に単身赴任になるわけです。
こんな所は日本と同じかもしれません。ただ日本のお父さんは、なかなかお手伝いさんを頼むという訳にはいかなそうですが…。